睡眠の新常識!! 睡眠の都市伝説に騙されるな 前編

美容のためには睡眠のゴールデンタイムの22時~深夜2時は寝ていなさい。
寝つきが悪いときには牛乳を飲むと良く眠れる。
などなど、世の中には色々な“睡眠神話”ともいえる都市伝説があります。

それを見た人の中には、その噂を信じて日々実践している人もいるのではないでしょうか。
ただ、その真偽のほどは科学的根拠のないものが大半です。

そこで今回は、睡眠にまつわる都市伝説を検証し、睡眠の正しい常識をお伝えしたいと思います!
良い睡眠リズムのグラフ

睡眠時間は7時間がベスト?

アメリカ100万人、日本で10万人を追跡した調査で、
7時間程度の睡眠をとっている人の寿命が長いという統計結果がでています。

7時間前後の睡眠をとっている人は、
それよりも短い人や長い人に比べて5年後の死亡率が低いというのです。

そうなんです、睡眠時間によって死亡リスクに差があるという結果です。
では、なにをおいても7時間寝なければならないのでしょうか?

そんなことはありません。7時間睡眠はあくまで目安。
当たり前ですが、適した睡眠時間には個人差があります。
まず大切なのは、自分にとって今の睡眠が足りているかどうかを判断するのが先です。

ではどんな時が睡眠不足なのでしょう。

  • 午前中はいつも眠いと感じている。
  • 昼食の後に強い眠気に襲われる。
  • 集中力が続かず細かいミスをする。
  • 運転中に眠くなる。
  • 会議や講義中にうとうとしてしまう。等など

上にあげたようなことが頻繁に起きる場合は、
睡眠が不足している可能性が非常に高いと言えます。
大きなミスや時には大事故につながる可能性があるので、
そういう人は睡眠時間を増やすことが必要です。

まずは30分増やすことから始め、ベストな睡眠時間を見つけてはどうでしょうか。

また、必要な睡眠時間は年齢によっても変化します。

成人   7~9時間
3~5歳  11~13時間
6~10歳  10~11時間
11~17歳 8.5~9.25時間

あくまでも目安ですが、
起きている間に過度の眠気がある場合には参考にしてみてはどうでしょうか。

ミルクを飲む女性

 寝る前に牛乳を飲むと良い

牛乳には、メラトニンが微量ながら含まれています。また、睡眠の質を向上させるトリプトファンという成分も含まれています。
なので、嘘ではないとは言えます。

でも、実はその必要量と時間に問題が…

なんと、睡眠の質を改善するのに必要な量はドラム缶1本分の牛乳だそうです。
本当かどうかわかりませんが、だれが言い出したのか不思議ですね^^;

実は、牛乳にはメラトニンを多く含まれる場合もあります。それが夜間に搾乳した「ナイトミルク」というものだそうです。
でも、ほとんど市販はされておらず、その効果も科学的に実証されたわけではないようです。

牛乳自体には、トリプトファンは多く含まれていることはわかっています。
このトリプトファンは朝~昼に摂取することで、セロトニンへと変化し、それが夜間メラトニンに合成されるのです。
ですから、寝る前に牛乳を飲むことは、直接睡眠の質の改善とは関係がないと言えそうです。
それよりも、暖かくした牛乳を飲むことでリラックスできたり、コップの暖かさで末梢皮膚温を上げることが眠りの質の改善に効果がありそうです。

むしろ、寝る前に牛乳なんか飲むと、乳脂肪分が睡眠中に脂肪として吸収されるので、太る原因となりかねません。
ダイエットされている方は絶対飲んじゃだめですよ。

ということで、『牛乳を就寝前に飲むと快眠できる』伝説。
実践されている方は、実際のところはあまり効果がないので、やめてもいいかもしれませんね。

それよりも、のどが渇いて目が覚めた時にすぐ飲めるように、
枕元に飲み物を常備する方が良いかもしれません。

もちろん、牛乳を飲むことで気持ちがリラックスできるという人は、
コップ一杯程度までなら飲んでもかまいません。
就寝前にリラックスすることが、快眠には必要です。

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