うるさいだけじゃない!本当は怖い いびきの話

いびきをかく男性イラスト

そのいびき大丈夫?身体に悪い影響があることも・・・

私も過去に何度か自分のいびきで目が覚めたことがありますが、大半の人は、自分が寝ている間にいびきをかいているのか、どんな状態で眠っているのかよくわかっていないはずです。

最近、「いびき」でお医者さんに見てもらう人が増えているそうです。
家族やパートナーからいびきひどいね。と言われ、とにかく治療したいという人も多いようですが、いびきが原因となる様々な病気にも目が向けられるようになったことも、病院にいく人が増えた要因のひとつなのでしょう。

最近は、スマートフォンの普及で、自分がいびきをかいているのか?どんなときにかいているのか?といったことを知るアプリで簡単に記録することもできます。心配がある人は、眠っている時の状態を客観的に記録してみることもよいでしょう。

では、いびきをかいていた場合には、どんなことに注意すべきなのでしょうか?

 1.いびきの原因を知ることが重要

いびきの種類について

いびきにはいくつかの原因から起こるパターンがあります。

  1. 習慣性のいびき
  2. 散発性のいびき
  3. 単純いびき
  4. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴ういびき

以上に分けられます。

寝ているときはいつもいびきをかく、という人は「習慣性いびき」。
普段はいびきをかかないのに、疲れたときやお酒を飲んだときにいびきをかく、という人は「散発性のいびき」です。

一方、「単純いびき」と、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」を伴ういびきは、「習慣性のいびき」に含まれ、寝ている間の呼吸量の低下や覚醒反応の有無によって分けられます。

一番注意が必要ないびきは?

最も注意が必要なのは睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきです。
SASは言葉の通り、睡眠中に呼吸が10秒から数十秒止まる病気です。

判断基準としては、

  • 無呼吸 : 口、鼻の気流が10秒以上停止すること。
  • 低呼吸 : 10秒以上換気量が50%以上低下すること。
  • 無呼吸・低呼吸指数 : 1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせたもの。

以上のような状態と日中の過度な眠気を伴う場合にSASと診断される。
(参考 Wikipedia:睡眠時無呼吸症候群

日中に過度の眠気が生じたり、命に関わる生活習慣病のリスクが高めることが知られています。
その様な危険かもしれない、いびきの原因をきちんと知ることが、生活や健康に影響するリスクを軽減させることにつながります。

数字で見るいびき事情

では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)ではない人で、寝ている間にいびきをかく人の約7割がSAS予備軍と言われます。では、SASになるとどんなリスクがあるのでしょう。

  • 高血圧リスクは、かかない人のおよそ2.4倍
  • 脂質異常症(高脂血症)は、かかない人のおよそ3.2倍
  • うつ病は、かかない人のおよそ2.4倍
  • さらに、SASの人は、無呼吸による呼吸・循環系の弊害が起こります
    ・低酸素血症(動脈血液中の酸素濃度が低くなる酸欠状態)
    ・呼吸性アシドーシス(肺が適切に二酸化炭素を排出しなくなる状態)
    ・睡眠時呼吸性洞性不整脈(無呼吸中に頻脈と徐脈を繰り返す不整脈)
    ・交感神経活動の亢進(血管が収縮し、心拍数が増加・血圧が上昇すること)

等の症状から、様々な自律神経が乱れ、ホルモンの分泌に影響を及ぼします。その結果、肥満のリスクが高まり、動脈硬化や糖尿病、高血圧などの遠因となるそうです。

また同時に、睡眠の質が低下し、適切に酸素が脳へ送られないために、中途覚醒だけでなく脳卒中や認知症などへの影響も危惧されます。何より、心臓への負担が大きくなるため、体が休まらないのはもちろん、心不全や突然死のリスクにもつながります。

まとめ

この様に普段気にしていない「いびき」のこと。実は怖い病気の原因となる可能性があります。日中に過度の眠気を感じる場合は、特に注意が必要です。

スマートフォンアプリで簡単に観察できる方法もありますので、睡眠時無呼吸症候群かもしれないと感じたら、試してみるのも良いかもしれませんね。
(参考:いびきラボ iPhone APP Android APP

もちろん何らかの症状があったり、心配のある場合は、お医者さんに相談してくださいね。
次は、無呼吸かもしれないわかったけれど、すぐにお医者さんへ行けないときの対処方法3つへ続きます。

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