『メジャースリープ』って知ってますか?

あくびをする女性
良い睡眠リズムのグラフ

健康な人の睡眠では、約90分おきにレム睡眠が表れます。
ノンレムが脳の休息に対し、レム睡眠は体を休めるものです。
ノンレム睡眠では、最初のサイクルに脳をしっかり休息させる深い睡眠が出て、サイクルが繰り返されるごとに浅くなります。
このような睡眠のサイクルを『メジャースリープ』と呼んでいます。

脳を休息=メジャースリープが重要!!

睡眠学的には、主となる睡眠時間帯を決めることが大切だと言われています。
個人差はありますが、まとまった時間、睡眠をとることにより、一定のリズムを持った睡眠サイクルがあらわれます。
このような睡眠サイクルを、専門的に、メジャースリープと呼んでいます。

良好なメジャースリープが現れた時には、入眠から最初の3時間の間に深いステージ4の睡眠があらわれます。この深い睡眠は、大脳皮質を冷やす睡眠で、日中たくさん使った脳を休ませる睡眠と言えます。この深い睡眠がとても重要なのです。

メジャースリープを崩す原因は!?

この、メジャースリープの乱れが睡眠の質に大きく影響しています。
メジャースリープの乱れの原因はいくつかありますが、そのひとつが長い昼寝です。
日中に30分以上昼寝をすると、高確率で深い睡眠が表れます。
その結果、脳は睡眠を取ったと勘違いしてしまい、夜の睡眠時に深い睡眠サイクルの時間が減り、メジャースリープが崩れてしまうのです。
メジャースリープを保つためには、こま切れではなく、まとまった時間の睡眠をとることが重要です。居眠りやうたたねなどの短い睡眠もNGです。

ソファーで昼寝をする女性

メジャースリープを崩さない昼寝をしよう!

どうしても日中の昼寝をしたいなら、起床時刻から8時間以内に、30分間まで。その範囲での昼寝であれば、血圧を下げ、集中力を増加させる作用があります。最近では、学校などで積極的に昼寝を推奨することもあるそうです。
いずれにしても、昼寝をするときに寝室で部屋を暗くして寝るのは、夜のメジャースリープへの影響が大きくなる可能性が高いので、椅子やソファーなどの寝る場所ではないところでするのが賢明です。

 良好なメジャースリープは、健康と美容にも影響します!

メジャースリープで最初の深い睡眠サイクルがあらわれると、大量の成長ホルモンが分泌されます。これは、子供の成長にはもちろんですが、大人でも細胞の修復やたんぱく質の合成に使用される重要なホルモンです。

この成長ホルモンは肌の細胞の修復にも使われます。美容業界では、この成長ホルモンが分泌される時間帯をお肌のゴールデンタイムと呼んでいます。夜10~2時と解説されている場合もありますが、これは嘘。ゴールデンタイムは、まさしくメジャースリープで眠りはじめた時間から3時間くらいのこと。しかも、深い睡眠がしっかりとれた場合にホルモンも多く分泌されるので、良い睡眠が大切なのです。

同様に、免疫力や薬の効き方にも影響があることがわかってきています。
良い睡眠を取るとインフルエンザの予防接種の効果が、睡眠の良くない人と比べると数倍差があるという研究報告もあります。

まとめ

睡眠の大切なのは、「睡眠時間」と、「睡眠のリズム」の2点。
ですが、睡眠時間も睡眠リズムも個人差があり、平均は取れてもベストはありません。
ですが、「メジャースリープ」を維持することが大切なのは、誰にでも当てはまります。

また昼寝、うたたね、居眠りのような日中の短い睡眠は、夜の睡眠に大きな影響を及ぼすことがあります。
午後のパフォーマンスを上げるために昼寝は有効ですが、長時間は厳禁。30分以内にしましょう。

健康な睡眠のためには、メジャースリープを意識して、毎日決まった時間に眠り、決まった時間に起床するという睡眠サイクルを決めてみてはどうでしょうか。

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