羊毛が最適なのは掛ふとんより敷ふとん
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ウール と カシミヤ |
一口に羊毛ふとんといっても・・・千差万別、いろんな種類があります:掛ふとん編 |
今では羊毛わた100%というのはほとんど見られません。が、眠りのプロショップSawadaではビラベック社製と、オリジナル仕様でメリノウール100%の掛けふとんを扱っています。
敷布団に向いているサウスダウン種に比べるとメリノウールは細くて柔らかいために、肌添いの良い掛ふとんになります。眠りのプロショップSawadaでは、肌側にはニット生地を使い、フィット性と保温性、吸湿発散性を向上させています。ただし、嵩があまり出ないので、ほどほどの保温性と高い吸湿発散性を期待したい、ティーンなど若い層に適しています。
巷に出回っている羊毛ふとんなるもののほとんどがこのタイプです。もともと羊毛は嵩高性に欠けるので、木綿わた同様ポリエステルわたを混綿することにより嵩高性を確保するために作られました。混綿するポリエステルわたは、防ダニタイプであったり、羽毛タッチタイプであったりします。
眠りのプロショップSawadaのオリジナル羊毛混掛ふとんは、抗菌防臭で羽毛タッチのポリエステルわた、フレッシュスペリオールを混綿して、へたりにくくしています。
眠りのプロショップSawadaのオリジナル羊毛二層式掛ふとんは、肌にあたる下部がメリノウール100%、上部が羽毛タッチのポリエステルわたで、肌面にはニット生地を使っています。
その理由は、肌面層を吸湿発散性に優れたウール100%にして、上面層をポリエステルにすることにより、吸湿した水分がポリエステル層に移動して素早く発散することができるからです。二層に分けることにより、へたりも少なくなります。
また、素材ごとに分別しやすくしているために、廃棄時の分別リサイクルや仕立直し等がよりし易くなることが期待されるのです。
一口に羊毛ふとんといっても・・・千差万別、いろんな種類があります:敷ふとん編 |
もともと羊毛ふとんの敷は2枚敷が基本でした。上の分類でいうと3:の固わた入り羊毛敷布団の上に、保温性と吸湿性の良い羊毛100%の敷布団を敷いたのです。ところが、いつの頃からか、上の羊毛100%の敷布団を省いて、固わた入り敷ふとんだけが一人歩きしてしまいました。多くの固わた入り敷ふとんは吸湿性や保温性が不十分であることが多いので、基本通り2枚敷をおすすめします。
掛ふとんと違い、柔らかなメリノウールは敷布団に向きません。サウスダウンやドーセットホーン、クランフォレストといった腰の強い=クリンプの強い羊毛が適しています。側生地には通気性の良いニット生地が最適です。もともと日本の羊毛ふとんはビラベック社の羊毛ふとんを輸入し、それを模倣するところから始まりました。そこで、ビラベック社の羊毛ふとんにはマコトリコットと呼ばれる通気性の良いニット生地が使われていたので、初期の頃の羊毛ふとんは全てニット生地でした。
ところが、ニット生地は通気性が良いために、縮れの少ない羊毛わたを使うと生地からの吹出しが増えてしまいます。このようなことから、日本の羊毛ふとんは当初はビラベックのようにニット生地を使っていましたが、中の羊毛の質が低下するに従って、吹出しをさけることからも、両面綿生地にしてしまったのです。
また、羊毛わたといっても産地や品種だけではありません。さまざまな後加工がなされたものが多いのです。
●防虫加工
●加炭加工
●防縮加工
●樹脂加工
●スチームドライ加工
加炭加工とは、羊毛の繊維に絡まって取りにくいわらくずなどの繊維ゴミを強酸に通すことによって炭化させ取り除くという方法です。
防縮加工には羊毛表面のスケールを樹脂でコーティングするものと、スケールを薬品で溶かしてしまう方法(クロイ加工・E-wool加工等)があります。
羊毛の持つフェルト化をできるだけ避けるために、樹脂コーティングをしたり、一旦スチームによって縮ませて樹脂による補強を行うスチームドライ加工などがあります。
これらは、羊毛の欠点を補うものとして開発されましたが、いずれも本来の生の羊毛の持つ良さを多少損ねてしまいます。例えば、防縮加工としてスケールを取り除いてしまうと、吸放湿性能が低下します。長時間で見るとそうでもないのですが、寝具に要求される短時間での湿度変化に対する吸湿性能は約半分になります。
大東紡の防縮ウール加工であるE-wool加工をした羊毛と未加工羊毛の吸放湿性を比べたグラフ。 |
この点からいうと、世界で最初に羊毛ふとんを作ったビラベック社はほとんど後加工を行っていません。その代わり、羊の良いところの羊毛だけしか使わないなど、元々の原料の良さを徹底的に追求しているという良い例といえるでしょう。
ウールマークはある条件を満たせばいい最低基準です。低級品を含め表示することはそれほど難しくありませんので、マークに過分な期待はしない方がいいでしょう。
そのウールマークは中にウレタンなど固わたのようなわた素材以外の芯を挟んで作った場合にも付けることができます。羊毛100%だとどうしてもへたりが避けられませんので、へたりを防止するために固わたやウレタンを入れたものも出回っていますが、小数です。固わたを入れても結局はへたりることもありますので、このタイプは存在価値が微妙です。
眠りのプロショップSawadaオリジナルでは基本的に二枚敷をおすすめするのが基本ですが、お客様用であったり学生さん用のために、肌面にあたる上面は羊毛100%で、下面はポリエステル100%で固わたを挟んだタイプを作っています。
市場で販売されている羊毛ふとんのほとんどがこのタイプです。従って下は3,000円程度から、良いものは3万円を超えます。
もともと羊毛100%との二枚敷をするためにマットレスに代わるものとして生れたものです。羊毛とポリエステルを混綿して多針キルトで仕上げ、固わた中芯をそれでサンドイッチするという構造になっています。なので羊毛混といっても、総重量からみると羊毛の重量は1/4ほどなので、吸湿発散性については不十分な点が多々あります。
また、昨今の低価格化で中芯の固わたの密度がかなり下がってしまったために、すぐにへたってしまうという問題があります。
世界で最初に羊毛ふとんを作ったドイツのビラベック社は、羊毛の良さを最大限に活かしています。通気性の良いニット面と、夏は裏側のリネン麻面を使って年中使える、極上の羊毛敷ふとんです。詳しくはビラベックの項をご参照ください。
羊毛の老舗、大東紡が作った高品質の羊毛敷ふとんです。素材は イギリス・フランス・ニュージーランドの3つの産地の羊毛をミックスしたスリーミックスウール。これを、縦横何層にも分けて重ねるαクロス加工によって、ふとんわたに成形します。αクロス加工はバルキー性に優れ、へたりにくいのも特徴です。国産羊毛ふとんとしてはトップレベルといっていいでしょう。
片面は通気性に優れたニット生地を使っていますが、オプションでもう片面をビラベック同様リネン麻にすることも可能です。
通常タイプは、丸洗い加工にも適したe-WOOL加工(薬品でウール表面のスケール取ることによって、防縮加工になります。ただし、ウール本来の吸湿発散機能は低下する)をしていますが、ウール本来の良さを活かすための未加工も可能です。その場合には、ニット面からの吹出しがやや目立ちます。
価格はシングルサイズで 羊毛敷ふとんが 32,400円(税込)、 羊毛ベッドパッドが 21,600円(税込)です。
どのようなサイズや中身の量でも別注が可能です。
防縮加工をしたフランスウールを使った羊毛100%の敷ふとんです。側生地には通気性に優れたニット素材を使ったものと、通常の綿100%生地のものがあります上記の2種類から見ると、クオリティは及びませんが、ニット素材の使用にも耐えるクリンプ性の強い良質なスタンダードウールです。
価格はシングルサイズの レギュラーベッドパッドが10,800円(税込)、ニット生地使用の羊毛敷ふとん21,600円です。
どのようなサイズでも別注が可能です。
肌面となる上層にはフランスウール100%を1.5kg、中芯には国産でへたりにくい50mmのYSシート固わたを使い、下層には湿気が溜まりにくいようにするためにポリエステルわたを使っています。
1枚で吸放湿性も、寝心地もある程度得られるように設計したオリジナルです。お客様用や一人暮らしの学生さんなどに最適です。
4.の敷ふとんをベースに、中の固わたをへたりにくい凹凸のあるプロファイルタイプのフォームエース固わたと、ソフトで体圧分散性に優れたパワーロフト・ソフト固わたを組み合わせた4層式です。3.よりへたりがさらに少なく、しっかりしながらもソフトな寝心地が得られます。また、フローリングなどでも比較的に結露の少ない。