高級ソファや椅子にも使われている馬毛
アンティークと呼ばれるソファや椅子の張り替えを見ていると、多くに馬毛が使われていることがわかります。馬毛は腰があってしっかりしている上に、通気性が抜群です。マットレスの素材としては最適な天然素材ですが、原料の確保や加工技術の問題から、従来は一部に使われてきました。 2006年1月、オーストリアムースブルガー社との出会い
Heimtextil見本市で出会ったのが、オーストリアのブレゲンツに近いホルブランツという街にある小さなメーカー、ムースブルガー社です。多くの良質なメーカー同様、家族経営の小さなな会社ですが、それだけにこだわりは人一倍です。 馬毛に強いカールを加えて加工する技術
馬毛本来はストレートな毛です。このままだと弾力性が得られないので、仮にこのままでマットレスを作ると固く重いものになってしまいます。ムースブルガー社では、馬毛に強力なカールを加えて、それを撚り戻すことによりクリンプが掛かった馬毛を作り、それを元にマットレスや枕を作っているのです。(馬毛のほかに牛毛もあります。画像で白いのは牛毛です)
丸洗いもできる馬毛ユニットを組み合わせてマットレスに
馬毛マットレスは3分割タイプの場合で、60ヶ(横5×縦12)の馬毛のユニットから成り立っています。この中身の馬毛ユニットを抜くことで固さの調整もでき、さらにユニットごとに丸洗いも可能です。15〜20年とロングランで使用できますので、経済的です。。 マットレスは体重にあわせて3種類+オーバーレイ敷パッド 別注もOK
馬毛入マットレスは体重にあわせて3種類の厚さを用意しています。
馬毛を巻いて作ったウッドスプリング それにあわせた 専用ベッド
馬毛マットレスの下に敷いて身体のS字カーブを支えるのが、ウッドスプリングです。ムースブルガーのウッドスプリングには馬毛が巻いてあり扱いやすいように3分割になっています。
しっかり目の寝心地。究極の天然100%素材
腰の強い馬毛の寝心地は、しっかり目で自然なホールド感があります。この自然なホールド感が最大の特徴です。 ふわっと感をお望みなら、ヒュスラーネストやリラックスとの組合せをおすすめします
オリジナルのウッドスプリングとの組合せでは固すぎる、あるいは横寝が多いのでそのサポートもしたい、という場合は、薄手のタイプもしくはベッドパッド(オーバーレイ)とヒュスラーネストなどの横寝対応がちゃんとできるウッドスプリングとの組合せがいいでしょう。 素材の性質上へたりは多少でます。定期的なローテーションや丸洗いなどメンテナンスをおすすめします
へたりの無いマットレスというのは金属で作らない限りでも無理ですが、馬毛マットレスは天然素材ゆえに使用していくうちに敷ふとんのように少しずつへたってきます。中のユニットの場所を入替えたり、洗ったりして定期的にメンテナンスすることにより回復します。 プロナチューラの馬毛入布団との違い
呼び方がよく似ているために、しばしば混同されますがプロナチューラの馬毛入布団とは構造が全く違います。プロナチューラの馬毛入ふとんは、芯の部分に一部馬毛が使われていますが、残りは麻と大半がウールわたです。ムースブルガーは馬毛に縮れを掛けたものを100%使用しています。
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