がんばってもショートスリーパーにはなれない!

眠る女性

1日に必要な睡眠時間には個人差がある。
睡眠の質が良ければ短時間睡眠でも大丈夫という人がいるが、どうも違うらしい。という記事を見つけたのでご紹介。

2009年の8月13日というからもう8年近く前の話のようだが、必要な睡眠時間は、遺伝子の変異体が関係しているという米カリフォルニア大学の研究結果が、米科学誌「サイエンス」に発表されたそうだ。

 

同大学神経学研究のYing Hui Fu教授率いる研究チームは、個人が必要とする最適な睡眠時間を決定づける遺伝子を特定し、6時間の睡眠後に、生まれ変わったように目覚める人がいる一方で、生けるしかばねのような状態になってしまう人がいる理由を説明した。

医師らによると、長寿には1日8時間半の夜間睡眠が不可欠といわれるが、研究ではこれをはるかに下回る睡眠時間しか必要としない一組の母娘を対象とし、2人の血液を調べた結果、遺伝子DEC2の変異体が示された。

この遺伝子DEC2は、サーカディアンリズムをコントロールしていると考えられている遺伝子のようだ。この発見をもとに遺伝子を操作した実験では、マウスもハエも暗がりの中で通常よりも激しく動き回り、睡眠時間も普段より少なくなったという。

サーカディアンリズムでは眠気の強い時間が必ずあるのだが。

 

Fu教授はこの観察結果から、遺伝子DEC2をもつ被験者が一生を通じて、短い睡眠時間に影響されずに生きていける理由を説明できる可能性があると述べた。

しかし遺伝子の変異体が、睡眠の質自体や覚醒状態に影響を与えるかどうかについては、まだ明らかでないという。

もう8年も前の記事だから詳しい顛末はわからないが、少なくとも短い睡眠で健康に生活できる人は、普通の人とは遺伝子の構造が違うらしい。

現在の研究では、健康な生活には少なくとも7時間以上の睡眠が望ましいとされる。
巷ではショ-トスリーパーになる方法や短時間睡眠法なるものがあるようだが、やはり健康には質の良い睡眠と適度な時間が必要なのは明白なのではないだろうか。

睡眠時間が短くなる一方の現代人だが、未来には無理に眠る必要のない時代がやってくるのかもしれない。

参考:睡眠時間の違いは遺伝子変異体に関係 米カリフォルニア大研究(AFPBB News)

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