人は一生のうちのおよそ1/3もの時間を眠って過ごします。しかし、その睡眠について、私たちはよく知らずにいます。それどころか現代社会においては、『眠ることは無駄な時間だ』とか『眠る時間がもったいない』などと考える人が多く存在し、軽視されています。本当に睡眠は必要ないのでしょうか?
医学的な睡眠は「周期的に繰り返す意識を喪失する生理的な状態」が睡眠です。
同じ意識を喪失する状態でも、気絶や失神との違いは、睡眠状態は意識が失われていても、外的な刺激で比較的容易に覚醒するかが違います。
また、睡眠の状態は、レム睡眠とノンレム睡眠の大きく二つに別けられます。
近年研究により、このレム睡眠とノンレム睡眠時に体内で起こることが、徐々に解明されつつあり、それぞれの睡眠状態における役割や睡眠の効果も少しですが解ってきています。
睡眠の5つ効果とは
1.身体や脳の使うエネルギーを節約する
2.脳や身体を休めたり疲れを癒やす
3.記憶を定着させる
4.夢で危機への対処方法をシミュレーションする
5.ストレスに対抗するホルモンを分泌する
などが挙げられます。もちろんこれですべてではないですが、健康や日々の生活に大きくかかわる事柄としては、この5つが睡眠における大きな役目となります。そう考えると、睡眠というのは一日の終わりに取るものではなく、健康な一日を過ごすための、初めの大切な一歩とも言えます。
睡眠の段階と種類
眠りは、急速な眼球運動を伴った睡眠であるレム睡眠と、それを伴わないノンレム睡眠の二つに分けられます。
レム睡眠(REM sleep)とは Rapid eye movement sleepの頭文字を取った略語で、急速眼球運動を伴う睡眠です。
また、 ノンレム睡眠時は、4段階の眠りの深さがあり、全部で以下の5段階に分類されます。
ノンレム睡眠
○第1段階(入眠期)
○第2段階(すやすや)
○第3段階(深睡眠)
○第4段階(最深睡眠)
レム睡眠
○第5段階(夢見睡眠,逆説睡眠)
このレムとノンレム睡眠については別の記事で詳しく説明します。
まとめ
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2つの状態があり、なぜそれが起こりまた必要となるかが、徐々に明らかになってきています。睡眠の効果でも述べたように、睡眠を取るという行為は決して無駄なことではなく、健康で快適な生活をするには必ず必要です。
近年きれやすい子供や大人が増えているのも、この睡眠時間の減少が大きく関係しているのではないでしょうか。仕事ができ、お金を稼いでいる人ほど良く眠っているという話もあります。日々の生活でベストなパフォーマンスを発揮するには、睡眠が非常に重要であるということは疑いようがありません。明日の健康のためにぜひ良い睡眠を取ってくださいね。