なぜ、寝る前の食事は 睡眠の「質」を極端に落とすのか?

×を作る女性

「短眠や長時間睡眠は寿命を縮める」「7時間睡眠のひとがいちばん寿命が長い」……。
こうした常識、はたして本当なのでしょうか?

普通の人は、短時間の睡眠では、疲れが取れず日中にだるさが残ってしまいます。
しかしながら、仕事に勉強など様々な理由で睡眠時間が取れないこともあります。
そこで大切なのが「睡眠の質」をよくすることなのです。

では、どうすれば「睡眠の質」を向上させることができるのでしょうか。
睡眠の質を向上させるにはいくつかの方法がありますが、今回は睡眠の質に大きく影響する寝る前の「食事」について焦点を当ててみたいと思います。

お腹がすいたときについつい食べたくなるカップラーメン
その一杯が睡眠を悪くしていたなんて・・・

食事の後は眠くなるけど良い睡眠はとれない!!

ごはんをお腹いっぱい食べた後は眠くなりませんか。
「そうか、寝る直前にご飯を食べればすぐに眠れるんだ。」
と、そう思う方もいるでしょう。

そうなんです。お腹いっぱいになると眠くなるんです。

なぜなら、「満腹ホルモン」と呼ばれるレプチンというホルモンが分泌されるからなんです。
このレプチン。実は眠気を誘導する効果があり、お腹いっぱい食べた食事の後に眠くなるのは、このレプチンが分泌されたからなのです。

「じゃお腹いっぱい食べて寝てもいいんですね。」

と、そうではないんです。
実はこのレプチンが分泌されるのには理由があります。

それは眠気を誘導することではなく胃腸を働かせるため。
食べ物を消化するという作業は、本来ものすごくエネルギーを使うそうです。
そのため、食べたものを消化するためには、胃腸を一生懸命に働かせなければなりません。そのために、体の活動を抑えて、代わりに胃腸の動きを良くするのがレプチンの役目なのです。

ですから、眠気があって体の活動は少なくなっても、実は胃腸は働いているのです。
本来、睡眠中に休めるべき内臓が働いている状態では、身体も指令を出す脳も休まることはまったくなく、たとえすんなり眠りに入っても浅い眠りにしかならないのです。

睡眠は、「眠りのゴールデンタイム」である最初のレムーノンレムのサイクルが非常に大切で、この時に体を修復し疲れを回復させる「成長ホルモン」が大量に分泌されるのですが、睡眠直前に食事を取ることは、このゴールデンタイムの質を落とし、成長ホルモンの分泌を阻害するのです。

さらに、眠る直前に取った食事の脂肪分の多くは、消費されないで太る原因ともなるのです。

良い睡眠のためには、いつ夕食を食べたらいいの?

消化するために一生懸命働く胃腸さん。一度働きだすと休憩までは3時間働きます。

そうすると、逆算すれば食事終える時刻がわかります。
11時に寝るなら、遅くても8時までには夕食を終えるのがベストでしょう。

また、消化の悪い食べ物はさらに早い時間に食べるか、夕食では控えることが睡眠の質を高める方法です。
食物繊維の多いもの、脂分の多いお肉や揚げ物などは大敵です。
どうしても、お腹がすいて我慢ができない場合は、できるだけ消化のいい食べ物を食べましょう。

ですが、夕飯を就寝3時間前以降にしかとれないという人もいますよね。
時間がない場合の食事は、軽めで消化の良いものを取りましょう。

お腹がすきすぎるとたくさん食べたくなるので、間食を取るのもおすすめです。
もちろん間食した分は少なめに食べてくださいね。

まとめ

食事は寝る3時間前までに終える

脂っこいものや消化の悪いものは控える

時間がない時は、間食することで、一度に大量に食べるのはやめましょう

今まで、食事の時間を気にしたことがなかった人も、短い時間しか睡眠時間が取れない人も、これを守れば「睡眠の質」を良くすることができるかも。
一度試してみてくださいね。

 

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