足が冷えて眠れないから、靴下をはいて寝ています。という話はよく聞きます。
でも、末端冷え性の対策として靴下を履いたまま寝ることは、逆に眠れなくしているかもしれません。
靴下をはいて眠ると反対に冷えてしまうことをご存知ですか?
余り知られていないその理由と良い睡眠に変える方法をご紹介いたします。
靴下をはいて眠ってはいけない理由は次の4つ
1.睡眠とは体温を下げることです。足が冷たくなるのは当たり前
2.体温を下げる放熱板の役目をしているのが手足
3.靴下をはくと反対に冷える
4.足の蒸れは不快感と体温低下の原因
冷え性でも寝付きを良くするための6つの習慣
1.布団を温めておく
2.接触温感の高い寝具を使う
3.お風呂に入ってから就寝までの時間を空けすぎない
4.冷えた飲み物を控える
5.体を温める食事をする
6.そうしてもダメなときは脱げやすい靴下をはく
理由1:睡眠とは体温を下げることです。
足が冷たくなるのは当たり前
理由2:体温を下げる放熱板の役目をしているのが手足
上の図を見てください。24時を就寝とした睡眠の深さと体温の関係です。
大事なのは、眠る2時間前に指先温度が上昇しだすこと。この上昇が外気温との差となって、冷たく感じる原因となっているのです。これは、深部体温を下げるために、手足の指先から体温を放熱しているからです。この深部体温の低下を促すときに保温してしまうと、うまく放熱できず睡眠の質が悪くなるのです。
よく子供が眠くなってくると手足が暖かくなり、体まであったかくなってくるのはがその証拠。体まで暖かくなるのは、子どもの体は小さく深部体温が直接外へ伝わるためです。
余談ですが、冬場寒いだろうと言って大人と同じように寝具を掛けてしまうと、放熱ができなくなって眠りが浅くなり、夜泣きやおねしょの原因になることもあります。
理由3:靴下をはくと反対に冷える
靴下をはいて眠ると、理由1・2からわかるように体温のコントロールが不安定になります。これが明け方まで続くと、今度は上がっていくはずの体温が靴下の保温効果で、上がらなくても大丈夫なんだと勘違いして、体温の上昇を阻害します。そうすると本来明け方に上がりだすはずの体温が上がらず、深部体温も同様に上がっていかないので、目覚めが非常に悪くなってしまうのです。起きたときの体温も履いている時とそうでないときで、2度以上体温に差があることもあります。
理由4.足の蒸れは不快感と体温低下の原因
これは、空気は熱が伝わりにくく断熱するけど、水分は熱を伝えやすく奪われやすいことが原因です。熱は高い方から低いほうへ移動するので、暖かいはずの足はどんどん熱を奪われることになってしまいます。
熱の移動についてはこちらのサイトがわかりやすかったので参考までに
熱の移動 – 熱を伝える3つの方法 | 図解でわかる危険物取扱者講座